初めてのキスは、とても柔らかかった。
触れあう唇から感じる相手の温かさだけが、その時の世界のすべてだった。
風の音も、日の光も遠くなって、お互いだけが、互いの感触だけが感じられる。
たったふたりの世界に集中する。
目を閉じていても、見えなくても、唇の先にいることを感じて安堵する。
真っ白になった世界で、相手がいることに安心する。